新型コロナ感染が収まりをみせぬまま、新たな年を迎えました。家族や親しい友人達と共に食事やおしゃべりを楽しむ、そんな当たり前の光景が突然消えてしまい、日常としてずっと続いたままの新年を、誰が予想できたでしょうか?
介護保険制度開始から20年が経ちましたが、高齢化率は増々高まり、今では私たち誰もが介護する側、される側となりつつあります。地域での「互助的な助け合い」が、これまでの生活支援を継続させていくためには必要です。在宅支援における担い手としてケア・ハンズは、小さな声にも耳を傾ける活動をこれからも続けていければ・・・と思っています。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
代表 大麻 みゆき
世の中が、新型コロナウイルス感染症の騒動に明け暮れた1年が過ぎました。昨春の緊急事態宣言により、私たちは不要不急の外出を自粛したり、遠く離れた家族に会うことさえも我慢したりと様々な努力を重ねてきました。にもかかわらず、この1月には2度目の緊急事態宣言発出となり、再び制限された中での生活を送らなければならなくなりました。
地域での支え合いやボランテイア等で活動し、元気に暮らしていた高齢者の方々も、目に見えないウイルスの感染リスクにおびえ、毎日のように伝え聞く数々の情報に翻弄されて、体調を崩した方もいらっしゃると聞きます。それ以外にも、なるべく人に会わずに過ごす「巣ごもり」状態の人が増えてしまっているのでは?と心配しています。
今後、世界中にワクチンがいきわたり、治療法もある程度確立すれば、この状況は納まりを見せるのかもしれませんが、まだまだ時間はかかりそうです。当分の間は、同じような生活が続く事を覚悟しなければならないでしょう。
先日、東北地方を襲った大きな地震は、10年前に起こった3.11時の余震だというニュースを聞いたとき、私の頭に浮かんだのは「世には、我々の及ぶものと及ばないものとがある」という言葉でした。これまで自分たちの豊かさや便利さを追い求めるあまり、限りある自然を我が物顔で使い続けてきたつけが、昨今の異常気象やそれに伴った生態系の崩れに表れているように感じられてなりません。人の力など及ぶはずもない大きな自然界に対して、人類はもっと謙虚に接していくべきでは思います。東日本大震災後に高まった助け合いの意識により、地域や社会とのつながりは進みましたが、コロナ禍でそのつながりは閉ざされ、孤独の中で経済的にも精神的にも大変な状況に追い込まれている方もいらっしゃるでしょう。こんな時こそ、他者を思いやる心を持ち、困ったときは「お互いさま」の精神で助け合いたいものです。
自分の出来る範囲でまわりとかかわりを持ちながら、みんなで一緒に歩んでいきましょう。
代表 大麻 みゆき
人生百年時代となり、さいたま市の高齢者人口は2019年に30万人を突破し、「団塊の世代」
がすべて後期高齢者となる2025年には、市民のほぼ4人に1人が高齢者となる事が予想されて
います。誰もが住み慣れた地域で、生き生きと健康に暮らせる地域共生社会と、生涯現役社会
を見据えた「さいたまいきいき長寿プラン2023」(さいたま市第8期高齢者保健福祉計画・
介護保険計画・認知症施策推進計画・成年後見利用促進計画)が策定されました。「高齢者が自立した日常生活を営むことが出来るよう、幅広く支え合う地域づくりを推進します」と、うたってはありますが、現実は、コロナ感染防止を優先するあまり、地域での活動は止まり、共助公助の助けも届きづらい状況が続いています。これでは、安心して普通の生活を送りたいと
希望しても、なかなか実現出来そうにありません。
私たち、ケア・ハンズは、小さいながらも、お互いの顔が見えて、地域から必要とされるような活動を、この25年間地道に続けてまいりました。そして、これからもそうありたいと、願ってはおりますが、実際には協力会員の平均年齢が70歳を越えており、元気な高齢者が、支援の必要な高齢者を支えるという構図になってきております。
今一度、ケア・ハンズの活動の楽しさ、素晴らしさを周りの友人知人に伝え、共に、楽しく年を重ねていきたいと思っています。
代表 大麻 みゆき
世間的に心落ち着かずの日々が続きますが、四季の移ろいは変わる事なく、今春も満開の桜が散り、草木の芽吹きが目に映える新緑のまぶしい季節となりました。
1995年5月、3人の主婦が始めたケア・ハンズは、この春で26年目を迎えます。支援の必要な方々を公的に援助する介護保険制度が始まった時、あえて枠外での活動を選択したのは、心のふれあいを大切にしたいいう会員さんの意見が多くあったからです。賛助会員、利用会員、協力会員の皆様のご協力に支えられて、ここまで続けてこられたこと、深く感謝しております。
今年は秋になっても暑い日が続き、キンモクセイが二度咲きするなど、秋の気配をあまり感じられぬまま、はや霜月を迎えました。コロナ感染者が減少し、緊急事態宣言もやっと解除されて、一息ついたと思ったら、今度は3・11以来の震度5の地震が発生。改めて、どんなに科学が発達しても、自然と天災の前では、人間によるは無力だと思わされました。
最近は、地球温暖化による異常気象の影響なのか、突然の記録的短時間大雨等が多く、その度に避難警報がよく出ます。2年前の秋には、台風19号の影響で、長野県の千曲川が決壊し、広い地域で浸水被害が出ました。さいたま市でも、桜区の市場周辺で浸水が発生し、避難情報が出されました。近くに荒川という一級河川が流れているにもかかわらず、これまで幸いにも大きな被害が少なかった地域だけに「まさか」と思われた方もいらした事でしょう。このように突然起きる緊急時に慌てない為にも、普段から地震や浸水被害に対する備えや避難経路について、家族でよく話し合っておく必要があると思いました。
先日、さいたま市の広報紙で「洪水ハザードマップ」と「内水ハザードマップ」が作成されたことを知り、早速入手しました。
「洪水ハザードマップ」
〇荒川または入間川が大雨によって氾濫した場合の住民の避難に役立ててもらうためのもの。
「内水ハザードマップ」
〇市街地内を流れる排水路や下水道の排水量を超える大雨によって、氾濫が発生した場合に想定される浸水地域や深さ等をシミュレーションし、避難に役立ててもらうためのもの。
その他にも、浸水発生メカニズムや、災害から生命を守るために日頃から心掛けることなど、知っていそうで知らなかった情報が満載です。
皆さんもぜひ自分の住むところを起点とした防災行動計画「マイ・タイムライン」を作り、災害時の避難に備えましょう。
代表 大麻 みゆき
※ハザードマップは、市役所、区役所でもらえます。